私も介護の仕事にたずさわって、認知症を患っている方と多く接してきました。
認知症にも様々な症状がありますが、日用品の買い物以外にも高額の商品を訪問販売で買わされるケースは今でも耳にします。
業者間でカモみたいに狙われているケースもあったりします。
まだ、自分の判断力は衰えていない、しっかりしている!と思っている方ほど騙されやすいのも事実です。
日常品の買い物からそうしたリスクを軽減するための対策を家族で話しておくのもいいと思います。
それでは、楽ラクワンポイント介護「認知症(4)同じ物をいくつも買ってしまう」を見ての感想を私の経験もふまえてお伝えします。
番組内容
「同じ物をいくつも買ってしまう」。認知症の家族の介護について認知症ケアの第一人者・和田行男さんがアドバイスしています。
アドバイス内容
・同じ物を求めるのはその時々で本人にとって必要なものなので、それを理解した上で「叱らない、問いたださない」。
・カバンなど物の場合は事情を話してお店に買い戻してもらうことも一つの方法。
・食べ物は賞味期限をよく確かめて本人の口に入らないよう気をつけます。
講師は認知症ケアの第一人者・和田行男さん
出演者
【講師】
介護福祉士・大起エンゼルヘルプ取締役…和田行男
【リポーター】
小谷あゆみ
【出演】
長谷川耕子,長谷川紀子
楽ラクワンポイント介護「認知症 同じ物をいくつも買ってしまう」のその原因と対応方法
では、どうして認知症の方は同じものをいくつも買ってしまうのでしょうか?
講師の和田さんはこう言います。
・同じものを買うことが問題ではなくて、たまたま必要なもの(大事なもの)が同じ物であること だと周りが理解することが大事だと思うのです。
ここからは例になります。
冷蔵庫にいっぱいの豆腐(^^
娘 「こんなに豆腐を買ってどうしたの!?」
母 「どうしたのかしらね?」
娘 「なに、こんなにカバンいっぱい!こんなにどうしたの!?」
母 「どうしたのかしらね?」
これは和田さんが実際に経験した話だそうですが、分析すると 買い物に行く→買い物のカバンが見当たらない→それでも買い物に行く→カバンを買う→カバンを押し入れにしまう→買い物に行く→買い物のカバンが見当たらない・・・
と買ったこと、しまったことを忘れてしまう記憶障害からくる連鎖から同じ物が増えていったそうです。
それでは、この対処方法は、
まずは、本人の行動を受け止めることが周囲には必要だそうです。
叱ったり、問いたださないことが大事とのこと。
そして、物を買う場合は、できるなら買い戻してもらいましょう。
食べ物は、物の場合のようにはいかないのでお店の方にも事情を話し、支援の輪を広げることが大事とのことです。
そして、最後にまとめです。
介護のポイントは、
✅叱ったり、問いただしたりしない *本人にとって買い物はとっても大事な行動なので
✅物の場合は事情を話してお店に買い戻してもらう *レシートを保管するようにしましょう
✅食べ物は賞味期限などをよく確かめる *古くなり傷んだものを食べてしまわないように
感想まとめ 楽ラクワンポイント介護「認知症(4)同じ物をいくつも買ってしまう」を見て
買ったこと、しまったことを忘れてしまう状況では、物はどうしても増えてしまいます。
この状況を対応する介護者は大変です。
私が経験した例では、なくなってしまう不安から同じ物を大量に買い物をする方もいました。
わからず行ってしまう本人のせいにしてはいけないので、介護には双方にとって良い方向に進むような工夫が必要と感じます。
認知症の方への介護は周囲で支える方にとっては、とても大変な苦労があります。
なので、介護者には必ず支えが必要です。
講師の和田さんも言っていましたが、認知症への理解も以前に比べ深まっています。
ご近所や友人の方などに見守りをお願いしたり、
ヘルパーさんをお願いしたり、
デイサービスに行ったりと、
できるかぎり支援の輪を広げることが大切です。
介護をすることは一人では無理なのです。
認知症の方への介護はとにかく早めの対処をおすすめします。
介護者の笑顔がなくなってしまっては、介護される側もつらくなってしまいますからね。